水戸芸術館ACM劇場だより

茨城県水戸市にある水戸芸術館ACM劇場制作スタッフによるACM劇場公式ブログです。ACM劇場の公演情報や稽古場の様子など、劇場の最新情報を発信していきます!

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【WACCAレポ】産み育てを考えるワークショップ2/14

WACCA project「産み育てを考えるワークショップ」3回目(2/14)のレポートです!
次回は2/23(土)10時~です。普段は会社勤めで中々お越しになれない方、イクメンなどの男性、これからのライフプランを考えている学生さんなど、みなさんのご参加引き続きお待ちしております。

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午前10時。
産み育てを考えるワークショップ3回目。
前回参加してくれた方々に加え、独身男性や育児を終え働いている女性、バリバリ仕事をしていたOL時代から現在は旦那さんの転勤とともに仕事をやめ、子育てに専念するために専業主婦になった方など、初参加の方々もたくさんお越しいただきました。

さっそく、恒例の自己紹介。
今回は当館専属劇団員の遠島立夫も公演が終わり、初参加。

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みなさんの自己紹介を聞きながら、色んな話がふくらみます。
子供の教育のこと、結婚のこと、育児を振り返って思うことなど、自分だけかと思っていた悩みがみんなと話すことで共有でき、不安や葛藤が和らぐことで、みんなも自然と笑顔になります。
いろんな人のいろんな意見を通して、これからの自分を考えられるのもこのワークショップの大きな特徴です。

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さて、色んな話がふくらんだ中でも、特にみんなで議論したのが、
「子供に対して何をしているか」ということ。教育的なことだったり、日常の接し方だったりとさまざまですが、中でも教育については、子供がいる人もいない人も、色んな考えを持っていました。

みなさんから出た意見や思いをいくつかご紹介。
・テレビを家に置いていないので、家事をこなしつつ、世話をしている。育児書は参考にしていない。
・自分がやりすぎているんじゃないかと不安になる時がある。
・2人の子で遊び方は違っていた。暇な時は本を読んであげていた。公園が大好きな子だったので、会社に通うように公園に通って、その合間で家事をこなしていた。
・せっかく子供を寝かせたのに、旦那が途中で帰ってくると寝なくなっちゃうので困る。旦那さんが育児に対して蚊帳の外な印象が強い。(この意見には多くの子育て中のお母さんが賛同してました)

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その中で、お子さんの忍耐力の話になりました。どうしても忍耐力がなく、どうしたらいいのか分からないという意見がありました。
お一人塾の先生をしながら子育てしている方のが自身の経験として、問題文を丁寧に読む子は応用力もあがり、成績も良いとのことで、自分の子は言葉を丁寧に扱う子にしたいとのことでした。
もちろん、全ての子に当てはまるわけではありませんが、みんなが真剣に聞き入っていました。

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今の社会はボタンを一つ押せばテレビが見れて、ボタン一つで部屋が暖かくなるような環境なので、忍耐力をつけさせることの方が難しいかもしれないね、と阿部さん。
阿部さんからみなさんへの提案として、「そしたら演劇をさせると良い!」との意見がありました。演劇はコミュニケーションと忍耐力が必要な舞台芸術で、相手が何を考え、自分が何を考えるのか、何百という役を通して、その人自身にならなければならず、人の立場にたって物を考え表現する仕事だからです。
その話にみんなビックリしていました。みなさんそれぞれ、演劇へのイメージがあって、でもそういう仕事だとは思ってなかったようですね。

(演劇の仕事についてみなさんのご理解を得るようまだまだ努力しなければ!とスタッフが強く思ったのはここだけの話。)

阿部さんは北九州や世田谷でも同じワークショップをしていて、各地の方の話もよく聞かせてくれます。
土地によって全く考え方が違うこともあれば、同じこともあります。
各地の話を聞くと、本当に土地によって結婚への考え方、子供への考え方は実にさまざまで、何が間違っているとか何が正しいとかなく、自分がどうするかなんだなと深く考えるきっかけになります。

さて、議論を続ければ永遠に続けられるのがこのワークショップ。
今日は、参加者のお一人が「どうやって読んだらいいのかなと思って…」と、絵本を2冊もってきてくれたので、お話を一旦終えて、みんなで読んでみることにしました。
絵本は、「もけらもけら」と「ごぶごぶ ごぼごぼ」です。どちらも本屋さんなどで子供に読ませたい絵本として推薦されている絵本らしく、ならば!と買ったけれど、全く何が良いのかわらかないと…。

もけらもけらもけらもけら
作:山下 洋輔 / 絵:元永 定正出版社:福音館書店絵本ナビ

ごぶごぶ ごぼごぼごぶごぶ ごぼごぼ
作・絵:駒形 克己出版社:福音館書店絵本ナビ

どちらの絵本も、"もけら"や"ごぼ""ごぶ"などの擬音語だけのもの。「桃太郎」「ぐりとぐら」などとは違い、正直にいえば内容がとっても分かりづらい。

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せっかくなので、子供たちも交えて、参加者一人一人に読んでもらいます。
一人一人解釈が違うのでとっても面白い。読み手が想像して読め、日によっても状況に応じていろんな解釈ができるから良い本なのかもしれません。

今日は専属俳優の遠島さんが参加していたので、早速遠島さんにもチャレンジしていただきました。
子供たちのリアクションをみて、コミュニケーションをとりながら絵本を読む姿はさすがです。
さらに、全員で一緒に読んでみたりもしました。擬音が、また一味違った聞こえ方をするので、発表の形にしても面白いかもしれないねって盛り上がったり。

さて、絵本で一盛り上がりしたあとは、参加者の一人が前回、阿部さんからお願いされていた宿題を早速教えてくれました。
宿題は、「家に誰もいない状態をつくってはいけないという水戸で暮らす同居世代の風習のルーツはどこか」というもの。
前回参加してくれた3世代同居をしているご家族の多くが、自分もしくはお母さんが家に必ずいなければならないということを話してくれたのがきっかけでした。どの家族もそうと言う訳ではないらしいのですが、たまに同じ境遇の方がいらっしゃるようです。

いつ頃にこの風習がはじまったかまでは、さすがに分らなかったそうですが、佐竹藩の影響や当時の生活スタイルが一因になっているかもしれないねっという話を資料と共にしてくれました。
ちなみに、同居率が全国的に高いのは宮崎県だそうで、宮崎出身の参加者の方の貴重な意見も聞くことができました。

同居やルーツの話から、「継ぐ」ということについての議論もしました。
実家に仏壇がなく、嫁入りしてはじめて仏壇のある家に嫁いで、どういった作法なのか分からずに困ってしまったという話も。
昔からの風習、お仏壇やお墓の掃除など、自分でも当たり前だと思うはずのことが分からないということ。それは継いでいく家の人と分家の人で今後ますます2極化していくかもしれません。
でも自分のルーツがなくなってしまうことに若い方の多くが凄く不安を抱えていることも感じました。

さて、話が尽きないですがあっという間に2時間が経過。
次回のテーマは「2人の子供を育てること」を中心に進めていく予定です。

産み育てを考えるワークショップ第2回(1/29)レポートは≫こちら

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